佐野義明さん「巨樹・巨木めぐりの成果を『ガイド本』に」

(「ネットワークNHK」2月号)

 1「巨樹や巨木が点在する鎮守の森や神社、山を訪ねると、長い年月に育まれた歴史と文化が脈々と息づいており、その圧倒的存在に感動し、力をもらい、また会いに行きたいと思うのだった…」
 これは佐野義明さんが一昨秋出版された「福岡県の巨樹・巨木ガイド」まえがきの一部です。
 この本には85ページにわたって福岡県内115箇所の巨樹・巨木がカラー写真と地図付きで紹介されています。佐野さんは出版の動機を、福岡県の巨樹・巨木のみを地図付きで紹介する文献が今までなかったからだと、まえがきで語っています。
 佐野さんは協会在職中ずっと技術畑でしたがが、退職後間もなく「全国巨樹・巨木林の会」に入会します。きっかけについて、「木工をやっていて樹木の年輪に興味を持っていました。2000本の巨樹を描いている画家・平岡2忠夫氏(全国巨樹・巨木林の会主宰)を紹介するNHKの番組“ひるのプレゼント”を見て、数百年~数千年以上生きる巨樹に畏敬の念を抱きました。」と話しています。
 国内外の巨樹を訪ね歩くようになるほか、「巨樹を語ろう全国フォーラム」に毎回参加。中でも2年前は遠く青森大会に参加するなど、全国の巨樹愛好者と交流を深めて多くの収穫を手にされました。昨年は台湾にも遠征しています。
 地域の活動では7年前から巨樹・巨木林の会福岡県支部の事務局長として、県内や近県の巨樹観察会を企画。これまでに14回開催し、160箇所の巨樹巡りに延べ178名の巨樹仲間が参加しています。
樹木に関心を寄せた技術出身の佐野さんは、人の一生よ3り約30倍長寿の巨樹・巨木から学ぶものが多いと語っています。そんな技術者 佐野さんならではのオリジナリティが「福岡県の巨樹・巨木ガイド」に表現されています。
 それは登場する巨樹・巨木の所在地(駐車場)をカーナビで検索するときに便利な緯度・経度を、全地点に付記していることです。しかも、カーナビの年式によっては旧測地系(日本測地系)の数値が必要な場合があるため、新測地系から旧測地系への変換に必要な数値も付記されています。
 昭和35年、福岡放送局に入局、5度の転勤を経てアイテック九州支社を最後に、自然と生命を愛してやまない佐野さんの巨樹巡りが始まりました。
 旅はまだ続く佐野さんの巨樹巡りに我々もときどき参加して、巨木の目で巨木が育った自然環境を見つめたいと話し合っています。

(文・九州旧友会 塩谷 公)

昭和13(1938)年生まれ。昭和35年入局。平成5年の退職まで、福岡・大分・沖縄で番組制作技術業務に従事。福岡市在住。 

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