北川昭さん「VK一筋、民謡のキタさん」

(ネットワークNHK6月号から)

1 函館放送局(JOVK)の生き字引といわれる北川さんは、もともと民謡に造詣が深いわけでもなく、カラオケなどにも全く無縁の人だった。
それが、今では「民謡のキタさん」と呼ばれている。昭和61年の定年退職後、北海道生まれの日本民謡の大御所、佐々木基晴はさんが主宰する「佐々木基晴民謡連合」の裏方の仕事に就いたからだ。
平成元年、民謡連合では「道どう南なん口説き全国大会」というイベントを開催する。「道南口説」とは、地元函館周辺を歌いこんだ古い民謡で、長いこと廃れていた郷土民謡を、佐々木さんと故高井重治ディレクターが、函館放送局の資料室から掘り起こしたものだった。それだけに、なんとかこの曲を全国的なものに、と開いた大会が成功。NHKの経験をフルに生かせた北川さんは、この仕事で自信をつけた。大会は今年で26回、毎回300人前後がエントリーする。3
各地に足をのばすイベントは多い。国内では大きなもので年間10回は下らない。施設の慰問なども加えればひっきりなしであり、すべては、北川さんの「裏仕事」が支えている。いくつかの海外公演も経験したが、特に印象の強かったのはブラジルで、4回の公演すべて熱烈歓迎だったという。
「民謡界に入って、活動範囲はグーンと広がり、年をとるごとに皆さんが親切にしてくれます」と、北川さんは言う。人との出会いの大切さを感じている。70歳を過ぎたころ、北川さんは改めて40年余り勤めたNHK時代を振り返る。人の入れ替わりの激しい職場だった。「そうだ、みんなに声をかけてみよう」
平成14年、函館放送局勤務経験者の同窓会「VKふれあいの旅」を企画。言いだしっぺの北川さんを中心に、ほぼ口コミだけで、東京、札幌、遠くは福岡などから38人が参加、地元を合わせて56人。会は大いに盛り上がる。一回きりと思っていたが、希望も多く、以後2回の開催。多少の人数の増減はあるものの、毎回変わらぬ盛り上がりを見せた。VKの絆は変わらなかった。
2この年になってもあちこち飛び回っているおかげで健康であり、若さを自認していた
はずの北川さんだが、最近になって、膝の痛みを訴え始め、顔をちょっぴりしかめて、ポツリとつぶやいた。
「これからは無理せずに、スローライフでゆっくりと、VKと民謡に関わっていきたい。」
            (文・北海道旧友会 島津 正美)

昭和4(1929)年生まれ。戦時下の昭和19年、職員養成所第二技術科第一期生として入局。昭和20年函館局に技術職で配属。以後、同局技術部(昭和28年江差ラジオ中継放 送所)。昭和38年同局放送部編成事業。昭和61年退職。

北川昭さん「VK一筋、民謡のキタさん」 への1件のフィードバック

  1. 佐野 義明 のコメント:

    フロムOBをメルマガで拝見し、9歳先輩なのに、お元気でご活躍が素晴らしい。

    小生は35年入局した技術屋です。

    札幌オリンピックの応援が懐かしいです。

    佐野の「本」が
    2014.2.月NetworkのフロムOBに掲載さrれました。

    巨樹・巨木に逢いに青森~沖縄・・台湾などへ行きましたが・・・北海道へも行こうと

    夢を持っています。

    無理せず、継続されることをお祈りします。

    佐野

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