楠木 敦さん 「今日も、マジックで地域貢献」

(「ネットワークNHK」 2月号から)

01 新聞紙の中に注いだ水が消え、再びコップの中に水が戻ってくる。ステージ上で華麗なマジックを繰り広げるのは、Mr.Koo(ミスター・クー)こと、楠木 敦さんだ。
 楠木さんのマジックとの関わりは長い。若いころ趣味で覚えたのを皮切りに、本格的に取り組み始めたのは、定年退職を前にした50歳半ばごろ、NHK文化センターのマジック講座に参加してからだ。今では地域の老人会から演歌歌手の前座までさまざまなイベントへの出演依頼があり、年間50回程度のステージをこなすまでになっている。
 マジックにかける情熱は熱く、愛好家が集う北九州奇術クラブに属し、仲間同士で種明かしを教えあいレパートリーを増やしたり、演技のブラッシュアップを行ったりと、マジックの技術力02向上に余念がない。
 また、バックに流すBGMも自分で編集し制作する。演技に合わせて曲種と尺を合わせる。さらに肝心なのはステージの時間数だ。最初の頃は30分程度であったが、今では15分間と短くなった。約10種類のマジックを行い、お客様に不思議さを残すステージの尺が15分という結論を得たそうだ。
 ステージでは、奥様のサポートも欠かせない。演技の補助はもちろん、ステージ上で客の反応を感じ取り、リアルタ03イムに演技の長・短の指示を出してもらう。また、ステージの後には、トークの工夫点、お客様の反応具合など、いろいろなアドバイスをしてもらい、次のステージに生かしている。楠木さんによると、マジックをやっていると程よい緊張感と刺激で、現役時代と同じくらい達成感があり満足だと言い切る。
 今後は、玉が空中に浮遊するようなイリュージョンもやりたいと、次のステージに向けて目を輝かせて語っていらっしゃったのが印象的であった。
(文・九州旧友会 溝上 徹)

 楠木 敦(くすのき あつし)さん
昭和18(1943)年生。昭和46年入局。北九州放送局の車両職場で活躍。平成15年NHK退職後、観光タクシー(株)に就職。NHK業務用車両の運行委託を軌道に乗せた後、平成20年4月退社。現在に至る。

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