伊東 英明さん「ホルンと共に生きる」

「ネットワークNHK」6月号から)

ito 伊藤英明さんは今とにかく忙しい。5年前に北海道シニア吹奏楽団の事務局長になってから、 ほぼ毎日5〜6時間は団運営に関する種々雑多なことで走り回り、 頭を悩ませている。 苦労が絶えない。
 さ っぽろ雪まつりの最終日、2月11日午後2時ごろは青空の広がる晴天だった。 この日、 北海道シニア吹奏楽団は、 札幌 ・ 羊ケ丘にある老人施設を慰問に訪れていた。 100畳ほどの広さのロビーに、 聴衆が100人ぐらい。 介護にあたる職員たちも10人ぐらいいて、 みんな一緒にリズムを取る。27名の吹奏楽の演奏は迫力満点。NHK連続テレビ小説「あさが来た」 のテーマ曲「365日の紙飛行機」 や 「美空ひばりメドレー」 など10曲程を演奏、 あっという間に1時間が過ぎた。 実は午前中に別の会場で演奏を行い、 この日は、 2回目のコンサートになるというから驚きだ。 団員は大学生から会社員、 定年退職者や主婦、 看護師など、 多種多様な経歴の持ち主が集まっている。 共通点は「吹奏楽が好きなこと」 だけ。 現在、 団員数は約50名、男女比は1:1だ。 平均年齢は52歳、 男性が62歳、 女性が44歳ほどとなっている。
 NHKの技術畑を歩いてきた伊藤さんは、 東京で勤務していた57歳の時に脳梗塞を患った。 朝起きたら左半身に異常を感じたという。 その後左半身に麻痺が残った。hoku1「何かやらなければ、 このまま麻痺が残ってしまう。 」 と思った。60歳になったとき思い切って 「中学、 高校の頃やっていた吹奏楽でリハビリを」 と考え、 ホルンを購入し練習を始めた。 ホルンはピストンを左手で操るので、 左手のリハビリにいいと考えてのことだ。 まったくの初挑戦である。 はたして演奏できるのか?伊藤さんは、 入団と同時に札幌交響楽団のホルン奏者 ・ 菅野猛先生の門をたたき、 5年間ほど修行をした。 先生もさぞ、 びっくりぽんだっただろう。 しかしその甲斐あって、 ホルン演奏を始めてから8年、いま伊藤さんの左手はほとんど違和感を覚えぬまでに回復した。
hoku2 そんな忙しい伊藤さんがさらにいま取り組んでいるのが、 小学校での子供たちへの楽器演奏指導だ。 去年は札幌市立しらかば台小学校の児童2人に、 月2〜3回程度指導した。 今年は札幌市立藤野小学校で子供たちの指導を行う予定である。
 脳梗塞のリハビリのために始めたホルン演奏が、 いまや多くの友人知人を作り、 北海道シニア吹奏楽団を取りまとめる立場になり、 さらに小学生の指導をするまでにった。 
 伊藤英明さんは、 これからもホルンと共に生き続ける。
 北海道旧友会 (文 ・ 安藤公久 写真撮影 ・ 浪元二三夫)

伊藤 英明(いとう ひであき)さん  昭和22年生 昭和41年入局。北見局を振り出しに、北海道と東京で主に制作技術の仕事に従事。平成17年、札幌局を最後に退職

伊東 英明さん「ホルンと共に生きる」 への1件のフィードバック

  1. 横山 勝久 のコメント:

    きょうは、2017年8月13日です、旧友会ページを見ていました、懐かしい名前を発見しました。相当、昔の話です、異動で昔のCCRを皮切りにセンター勤務で、金魚鉢でVTRなどをやっていました。日放労も春闘など時期になると世間並みに活動し、時代の流れを感じます。現在、健康的には色々薬の世話になっていますが、何とか暮らしています、リハビリに始めたホルンがとても役に立っている用で執着に存じます。私は趣味の囲碁を楽しんでいます、今年は旧友会総会に出れたら良いなぁ-と思っています。ホルンを通じての社会活動、とても羨ましく思っています。

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