井田俊美さん「第2の人生はボランティア」

(「ネットワークNHK」6月号から)
 井田さんは54歳の時、NHKを早期退職した。退職後ただちに旭川市ボランティアに登録。次に旭川観光ボランティアや旭山動物園マイスターボランティアになり、65歳の現在では町内会副会長も引き受けて、ほぼ毎日、各種ボランティア活動に励んでいる。
 最初のころは、北海道観光マイスター、ほっかいどう学検定、旭川大たいせ雪つ観光文化検定1級と、地元北海道に関する知識を深めた。ボランティア活動のきっかけは、平成18年秋に旭川ボランティアセンター主催の「ぼらんてぃあ塾生募集」の広告を見て応募したことだった。この募集が、ボランティアを始めたいと考えていた井田さんに絶好の機会を与えてくれた。ボランティアはホスピタリティ(おもてなしの心)がとても大切。相手の身になってサポートするという気持ちで対応している。
 思い出に残るボランティア活動は、2年前、旭岳での視覚障害者との交流。全盲の男性(盲導犬同行)と弱視の女性の二人と、旭岳ロープウェイ駅の前のバス停で待ち合わせた。自己紹介の後、どのような介助が必要か聞いたところ、「山の空気を肌で感じたい。ロープウェイのお客さんも多いので、一緒に寄り添って道案内してほしい」との要望であった。また、旭山動物園での全盲の男性との交流では、自己紹介し案内時間と興味ある動物は何かを聞き、各施設内の展示物に触れてもらうなど喜んでもらった。
 旭川観光ボランティアについては、月3回程度、旭川駅横の「観光物産情報センター」で勤務している。最近は外国人の来客者が多く、全体の半数以上にのぼる。
 井田さんはボランティアを難しく考えていない。ほとんどお金もかからず、活動した後、満足度いっぱいになれる。「人との出会いに無駄はない」の信念のもと、ボランティア活動で充実した毎日を過ごしている。
(文・北海道旧友会 安藤 公久)

井田俊美(いだとしみ)さん
昭和27年(1952年)生まれ。昭和46年入局。旭川、函館、札幌、帯広の各局で主に経理業務を担当。平成18年、札幌局で退職