吉田 博志さん「世界のめぐまれない子どもたちに 楽器を届けて“平和の礎”に」

(「ネットワークNHK」11月号から)

     2007年、NHK Jazzオーケ ストラのとある練習日、「見学させて下 さい」と現れたのが吉田さんでした。趣 味でアルトサックスをやっていての入団 希望でしたが、あいにくパートが埋まっ ていました。帰り際に吉田さんの「バリ トンサックスはいますか?」との問いに、 「いませんので是非バリトンで参加し て下さい」とお誘いしました。次の練習 日、なんとバリトンサックスを購入して 参加してくださって今に至っています。 
    昨年1月、ある演奏会の打ち上げの 席で吉田さんから「一緒にアフリカに行 きませんか」とお話がありました。サッ クスを通じて参加した団体の代表の方 が立ち上げたAIMEC(子供のため の国際音楽交流協会)というNPO法 人の手伝いを始めたとのこと。活動内 容は「貧困にあえぐ国の子どもたちに 楽器を贈る」というもので、楽器を携え て寄贈先を訪問し、現地で演奏も行う ウガンダとタンザニアへの楽旅とのこ とでした。今年3月、総勢 10 名でピアニ カ、リコーダーなどの楽器を2か国合 わせて6つの小学校へ寄贈する旅を実 現。訪問先では、子どもたちの歓迎を受 け、多くの笑顔に出会うことができ、貴 重な体験となったそうです。
 AIMECは、寄贈先へ活動状況をリポートしてくれるようにお願いもしてお り、寄贈先の一つのスリランカの小学校か らは、朝礼でピアニカの演奏をしている 様子の映像が送られてきたそうです。
 吉田さんとしても、より意義のある 活動となるよう頑張っていきたいと張 り切っています。 10 月には、アフリカへ の楽器寄贈に際して楽器収集に貢献し てくれた箱根強羅の函嶺白百合学園の 生徒 15 名が、ウガンダ大使館主催の建 国記念パーティーに招待されて、日本・ ウガンダ両国の国歌演奏を行い祝辞を 英語でスピーチしたそうです。
 寄贈先・寄贈元、双方の子どもたち にとって、とても意義がある活動のよう に思えます。吉田さんは、この先もさま ざまな準備を進めているようですので、 機会が合えば一緒に参加することも夢 ではないかもしれません。
(文・東京旧友会 岩倉 千賀子)

吉  田 博志( よしだひろし) さん       昭和28年(1953年)生まれ。 昭和47年入局。札幌、釧路、報道局、 衛星放送局、番組制作局、放送技術局 を経て平成21年NHK交響楽団に出 向。平成26年NHKエンタープライズ へ転籍